タロット凄し。人気歯医者は優れた迫害者。

歯医者に通いだしたことを前に書いたが、
その歯医者さんが、あまり腕がよくないことを認識し、
とても治療が途中な状態で転院することにした。
なぜなら、歯の状態というのは、自分の土台だからだ。
転院先が歓迎してくれるとは限らないので、
ちょっと緊張した。
どこに転院するか、するべきなのか、、
いくつか候補があったので、
タロットを引いた。
何度引いても、めっちゃいいカードがでる歯医者が一軒あった。
「これだ!ここしかない!」
そう思った私は、さっそく予約を入れた。
「今からの予約だと早くて3週間後になります」
は?さ、さんしゅうかんご? ま、いいさ。3週間くらい待つさ!
だって、タロットで、こんなにいいカードでちゃったんだからさ。
その治療が昨日あった。
さすがだ。 さすがすぎた。
歯医者さんもさすがなのだが、
それを当てたタロットもさらにさすが過ぎる!
ちょっと変人っぽい歯医者で、ユーモアがあって頭が良くて人格の良さが滲みでていた。
人格の良さといっても優しい人とかじゃない。
自分の仕事への厳しさを兼ね備えたピリッとした人格。
その厳しさが無い人は人格が良いとは言えない。
そして、治療が終わって次の予約をいれたら、それまた1ヶ月後だという。
「え?」・・絶句・・
「それまでは予約がいっぱいです」
いやいやいやいや、世間はよく知ってる。
こりゃ人が集まるのも無理はない!
何気にタロットでいいカードが出たから来てみたものの、
ここは超人気の行列のできる歯医者だったのだ!
予約が取れずに、治療がつねに1ヶ月に一回だったとしても、
私はこの歯医者に来たいと思った。
そういう人が多すぎて、この予約状況なのだろう。
なので、次の予約は1月終わりなのだ。
私は思った。
こういう人が一人いるだけで、
どれだけの恩恵を人々が受けることができるか、ということを。
どんな分野でも必ずいる。
優れた技術と人格を備えた人というのが。
何度も言うが、人格というのは優しいとかじゃない。
むしろ、「優れた迫害者」と言ってもいい。
受付のお姉さんは淡々という。
「次回は1月下旬になります」
「まじかよ!」
という言葉をのんで、私は次の予約を入れたのだった。

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