被害者意識の海からでる

被害者意識があると、
何を言われても、
非難されたと思うものです。
いつでも人から馬鹿にされているように感じたりしてしまいます。
本当は自分が自分を非難しているのに、
人に非難されたと思う。
自分自身の中にある被害者意識を
他人に投影していると言えます。
人に言わせているに過ぎない、とも言えます。
人に言われていないと気がすまない、とも言えます。
もちろん、意識ではそうは思っていません。
非難されたいなんてこれっぽっちも思っていません。
しかし、無意識では、非難されたいと思っている。
被害者意識を自分で掴んでいる。
それは非難されたいと思っているとしか言いようがありません。
無意識の自分に振り回されて、
本来の自分がすっかり見えなくなってしまいます。
そして、なにかわからないものから
自分を守るのに必死になってしまいます。
無意識に自分を攻撃し、
その攻撃から必死に守ろうと生きるわけです。
結局は、自分の意識的な意図とは全く違う方向に人生が進んでしまいます。
敵は自分の中にしかいません。
昔、何かの会合で、Aさんが私に何か酷いことを言ったことがあるそうです。
周りの人はそれを非常に気にして、
あとから私の家に電話がかかってきました。
「谷原さん、Aさんの言ったこと、気にしないほうが良いよ」
私「え?はい?何の話?」
私はAさんに何か言われた記憶は全くありませんでした。
そして詳しく話を聞いて行くと、
たしかにそんなこと言ってたと思うけれども、
それのどこが酷い話しなのか・・・私にはさっぱりわからなかったのです。
私には、私に言われた言葉が、正当な正しい意見にしか思えませんでした。
被害者意識があると、誰の話もまともに聞く事ができません。
話の正確な情報が受け取れません。
人から語られたものがすべて攻撃だと勘違いします。
つまり被害者意識がなければ、相手が語られた言葉が、
自分を非難したものだとはツユとも思わないのです。
意識にさえのぼりません。
意識してしまうのは、あなたの中に被害者意識があるからです。
誰もあなたを非難してないことに気がつくべきだと思います。
私はちょっと前に、
すごく色々提供し真剣に付き合っていた人から、
「あなたをずっと傷つけてきました。ごめんなさい」というようなメールを貰い、
「は?はい?」 と思いました。 意味がわかりません。
この方は、ずっと自分で自分を傷つけているのだと思います。
残念だけど、あなたの事を、誰も非難していないのです。
こうした人は、いつでも誰かから非難されたいのかもしれません。
だから誰かから非難されていると思い続けています。
しかし、残念なことに、この世を正確にとらえたら、
誰もあなたのことを非難していないのです。
しかし、被害者意識の海にいると、
ものごとの真意がつかめなくなってしまいます。
なので、他人の状況も、他人の言葉も、
まったく自分の思いこみで、すっかり勘違いしてしまうのです。
まず、その被害者意識の海から出る事が必要です。

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