若い音楽家の夕べ

おはようございます。
若い音楽家の夕べをお贈りします谷原でございます。(は?今は朝だ。)
昔、ポーランドにいた時に、2000年のショパコンに一人異様な雰囲気を醸し出していた若者が登場していた。
現地でショパコンを観戦していた私には、前評で、優勝候補などという噂も耳にしていた。
なんだか、、異様な雰囲気をかもし出してて、絶対に浮いていた。
変態嗅覚抜群の私は「あ、こいつ変態」という感じの匂いを嗅ぎ取って、必ず彼をチェックしていた。爆
彼は「うわ!すごい!」という演奏をしたあとに、
「お前!この曲、はっきり言って、全然れんしゅうしてねーだろ!怒!」という演奏もする。
なんだか2000年のショパコンでは革命だとか華麗なる大円舞曲だとかが、
彼の脳内では「なんか子供のころ弾いたから弾けるベー、、」というようなのりの演奏だった。爆。
そのギャップの印象が強かった。
突然キラッとする演奏をしたかと思えば、もう何でもいいや、という演奏もするのだ。突然やる気失ったりしてる感じだ。
彼は2005年のショパコンにも出ている。その写真を見る限り、さらに服装が奇抜になっていて、ひげなんか生やしちゃってて、さらに異様なオーラを放っていた。
その後、彼はドンヒョク様も出ていた、2007年のチャイコンにも登場し、そこで彼はなんと6位の入賞を遂げたのだ。快挙!!
チャイコンの演奏は全然聴いてないが、いろんなブログで「変人アミーロフ」と書かれてるのを目にした。
今ではCDも出しているようだ。
CDの評がまたウケル!!

フェオドール・アミーロフのショパン
冒頭に置かれたスケルツォ1番を聴き始める。
この世代の奏者にしては、不器用でバタバタした演奏である。
だが中間部に入るころには、私は必死で聴きいってしまう。
ピアニストの音色のチョイス、表情の付け方が私のイマジネーションを完全に超越しているのだ。
例えば次に弾かれるソナタ2番1楽章冒頭、♪レ♭ーミ、ミーのこのミは、
どうして小さく弾かれるのか?私には全く分からない&これまで聴いた事もない表現であるにもかかわらず、そう弾かなければならないような独特の音楽的緊張感が張っている。(←爆爆)
(こちらも私の理解を超えている音楽)を聴くと、このピアニストは私の見えない何かを捉えているという事を、肌で感じる事ができる。(←さすがだ変態!)
こうして幻想曲、バラード3番を聴き終えて、私は思うのだ。
純粋にピア二スティックな上手さとは別の次元でこうも魅力的な演奏をする人など、めったにいるものではない、と。

はい。彼はフェオドール・アミーロフというピアニストです。
動画がまた変態チック。

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