おはようございます。
若いピアニストの夕べでございます。
いままで、数名のピアニスト様をご紹介させていただいてきましたが、
私の隠し玉といいますか、本命といいますか、
あ、
これは、
というお方を今日はご紹介です。
その名も山本貴志君! キラリン!
うわぁあ、なんだこれは!
山本貴志君の演奏の特徴ななんといっても、その音色です。
「こんな音色、聴いたことない!」
そんな衝撃があります。
基本的に、現代のピアノ演奏法というのは、より大きな音、より抜けた音、より輝いた音、というのを目指させられる傾向があります。好きとか嫌いとか、そういうことなしに、そういう音を目指させられる。
どうしたら抜けた音がでるか、どうしたら大きな音がでるか、どうしたら倍音がガンガンなるみたいなキラキラした音がでるか、、
それは脱力法といって、いかに、どの瞬間で、どんな風に脱力するか、ということが大切なわけですね。
ポリーニ様なんですが
ポリーニ様とかですと、身体の大きさが最初から全然違くて、手の大きさがグローブみたいなのが見て取れるとおもいます。
こういうグローブ系の手の人は、ただ、弾けば抜けるし、あまり、手の込んだ技術がいらない気がします。
ポーランドで習ってた私の師、カジミエーシュ・ ギェルジョード先生もそうですね。こういう感じの手の人はただ弾くだけで、音が抜けてる。なんの力もいりません。力が入ってないから抜けてるわけですが。。。
でも、きっと若いときからこんな手をしてたわけではないと思います。
若いときは色々やってると思いますよ。
若いドンヒョク様とかですと、
これ聞いただけで、どんだけ音抜けてるかお分かりになりますかっ!!!!!
すんごいです。この圧倒的な音色のキラキラ感と、抜け感!!!
帝王のような抜け感です。
こう弾くにはドンヒョク様の手を見てればわかりますが、
弾いた瞬間の手首の振れ方でわかると思うのですが、
打鍵の瞬間の力がものすごいピンポイントでその瞬間に抜いてるわけですね。
この人、手もデカいので、楽々そういうことができちゃうわけですね。
見る限り10鍵は楽に届いてる風です。
こういうキラキラしたものを一般的には求められて、ピアノ学習者はそうでなくてはいけないような思いにとらわれながら練習に励むわけですが、
そこへ私にとって衝撃的な存在だったのが、この山本貴志さんなんです。
脱力?
「そんなことは知ったこっちゃないよ」
そんな演奏です。
かれは脱力をあまりしてないので、音がコモっています。抜けません。
音量もそれほどでないかもです。
ですが、ですが、ですが、 それがこんなにも美しいとは!!!
こんなにやさしく、夢があって、暖かい、ノクターンを聴いたことがありません。
これを聴いてるだけでぼーっとして、 なぜかなんとなーく、エロい気分になりますね。(え)
魂どっか持ってかれちゃう感じです。