役割をやめることと、暗記という教育への警告

昨日はセルフ・アイデンティティ・ヒプノ講座でした。
私たちは、一度自分がしてきた役割から離れる必要があります。
役割とは、自分が育ってきた環境の中で、自然とそれをやらざるをえなかった役割のことです。
例えば、母親が病気がちだったり、両親が不仲だったりした場合、
その環境で育つ子供は、なんとか、お母さんに元気になってもらいたいとか、
両親が別れないでこの家族を維持したいという思いから、
一生懸命に母親に気を使い、 救済者の役割を演じるかもしれません。
しかし残念なことに、小さな子供には両親の結婚生活を取り持つ力も、
母親の 病気を治すこともできません。
しかし、それでも子供は懸命にそのことをしようとします。
そのように育った子供は、自分が、自分自身がどうしたいのか、という
アイデンティティを失っていきます。
子供の時代は自己中心性の中にいるのが普通です。
自分を中心に、自分がどうしたいのか、自分がどう感じるのか、それを激しく主張することで、
自分と世界を知ろうとしています。
子供はわがままで、自分のことしか考えない、というのが正常です。
これは脳の発達段階によるものです。
生命のプログラムです。
次第にこうしたことは変化していくものなのです。
子犬や子猫などもそうですよ。
子犬や子猫は、いたずらし放題して、
飼い主がやめてくれ、といくらいっても言う事は聞きません。
そうして自分の興味のあるものにまい進していく時代なのです。
子犬や子猫はこうした時代がほんの一時かもしれませんが、
人間の成長段階はゆっくりしたもので、
もっと長い期間の間、こうした時代が続きます。
しかし、その時代に家族の世話や、
母親の機嫌を取ることにかまけてしまった心の優しい子供は、
その時から、自分というものを失ってしまいます。
そのまま、大人になったときには、
自分がどう感じているのか、いったい何をしたいのか、
すっかりわからなくなってしまいます。
まずは自分が子供時代にどんな役割を引き受けてきたかを
ひも解く必要があります。
そこから、自分というものを再構築する。
それは、可能なのです。
日本の暗記を中心とした勉強スタイルも、
子供から「正しく思考する」という能力を奪っていきます。
暗記というのは、思考能力を奪います。
それは反射的な能力を使わせ過ぎるがゆえに、
大人になったときに頭の中がごちゃごちゃになっている人が沢山います。
私の見る限り、勉強のできた人ほど、頭の中がごちゃごちゃです。
勉強のできた人たち、ごめんなさいね。
でも、世間では誰も言わないので、言わせてください。
これは批判ではなく、子供を育てるお母さんたちへの警告です。
頭の中がごちゃごちゃになるのは、暗記を中心とした教育の結果です。
こうした脳みその反射神経ばかり、訓練した結果、
大人になって、素早く動く反射的な思いしか追えない、ということがおきます。
すばやい反射的な思いに惑わされ、
その表面的思考を追いかけることに夢中になり、
結果として、「物事の本質をつかむこと」ができません。
そして、「暗記」という脳みその反射神経をいじりすぎたことで、
脳神経のねじれがおきるのだと思います。
これは、よくよく瞑想する、リラックスする時間を取ることで、
また脳神経は良くなっていきます。
勉強のできた人ほど、心から楽しいという感覚が持てない人が多いことも、
この脳神経のねじれと関係しています。
性格とか人格の問題ではないです。
これは脳神経のねじれによるものです。
脳の疲労と言い換えてもいいです。
子供の時代は、本人が興味のあること以外は脳みそに詰め込まず、脳神経を使わせず、
ゆったりと思考し、脳みそに沢山の空間をもたせておいたほうが、良いのです。
子育て中のお母さんには是非知っておいてもらいたいことです。
大人の人は、
ぜひ、瞑想とリラックスを試してみてください。

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