ショパンコンクールのファイナルのイム・ドンヒョクの演奏です。
素晴らしぃ!!!!
どこまでも突き抜ける音色。輝き。
全部の音が、きらきら光っています!!
同じピアノとは思えない、スカーン!!と抜けた音色。
もう、私はこの演奏を聞いた時に、鳥肌ものの絶品だと思いました。
いままでいろんなショパンのコンチェルトを聴きましたが、
こんなに躍動感があって、キラキラしてて、情熱があって、
それでいてソードのナイト!みたいな、切れ味。
どこまでも美しい!
こんなにどこまでも邁進するショパンを聴いたことがないと思いました。
全ての音の倍音共鳴する音色ですよね、それがドンヒョク様の持ち味でございます。
(イントロ長いのでドンヒョク様の音から聴きたいかたは5分すぎから再生してみてください)
物理的になぜ、彼がこのような音が出せるか、と言いますと、
読者さんは、ピアニスティックな具体的な技術とか興味ないかもしれませんが、
言わずにいれない私の性分で言いますと(笑)
彼の手はまるでラフマニノフのようにデカい!
そして肩の高さとピアノの高さのバランス関係からも
ものすごい良い位置に肩があるんです。
ここから、弾いた瞬間に力を抜くスピードが速い。打鍵のスピードが速くて力抜くスピードも速い。
これができると、強烈に抜けた音が出るわけです。
多くのピアニストは、ここぞという場所で、こういう抜けた音をだしていくわけですが、
彼はその音で全ての音を弾いてしまう。
これがゆえにこのキラキラした音で、抜けきった音色で一曲弾ききってしまうわけです。
手を見ていただければわかりますが、どこにも力は入ってません。
入ってないどころか、めっちゃめっちゃ抜けてます。
手首なんかみればもうぐらぐらです。
そして、そこに韓国人らしい、切れ味というのも加わってるわけですよね。
THE ソード!みたいな感じです。
でも彼は10歳の時からロシアの音楽院に通って、あの有名なナウモフ先生の生徒でしたので、
普通の韓国人ではないと思います。
彼はこのショパコンでは話題の人でした。
もう、この圧倒的な演奏を間近で聞いたら、
他の人の演奏は影をひそめてしまうと思います。
でもこのショパコン・・・でも、でも、でも、このショパンコンクール・・・・・
ポーランド審査員はどうしても勝たせたい人がいた。。
それがポーランド人のブレハッチです。
ブレハッチのショパコン演奏
うーん。どうですかね。
これ、現場でみたら超地味だと思います。
審査委員は色々いいますわ。これこそがショパンの望んだ演奏なのだ、と。
もう、ここまで来るといくらでもいろんなことが言えます。
たしかに、ブレハッチの演奏は上品です。
それは確かに確かに。
でも、これ、動画で見るからそう思うかもしれませんが、
現場で見てみてくださいよ。
ぜったいに地味・・・というか、
心と身体に染み入る感じはないと思います。
現場でみると、このドンヒョク様の圧倒的な抜け感の素晴らしさに
大抵打ちのめされると思います。
ブレハッチは小さなフレーズになると、まるで独り言のような弾き方です。
私はブレハッチの音を聴くと、「小リスのよう」という感じがします。
森にすむ小リスのようです。
ドンヒョクはどんなに小さなフレーズも、独り言のようには弾きません。
まるで天使のささやきのような空気に響き渡る光のような音で弾いてるのがわかると思います。
鳴ってる倍音の量が違うのですよ。
これは圧倒的です。
ドンヒョクの音はホールで聴いたら、
ホールの隅の隅まで染み渡り広がる音なわけですね。
それを危機と感じた人々・・がいたのでしょう。。
ドンヒョクはこの上の画像で、嬉々として弾いてる感じがするかもしれませんが、、、
このピアノには細工がしてありました。
調律師がピアノに何かを仕込んだのです。
(まるで韓国ドラマ!!!)
一楽章を弾ききった後、ドンヒョクはすっくと立ち上がり、
指揮者に訴えます。
「このピアノ・・おかしいです。中に何か入っています。」
調律師が舞台におずおずと現れ・・・
ピアノの中をあけ・・
何かをピアノからスッととりだし・・・
さっとポケットに入れ・・・
舞台そでへと引き上げていきました。。。
そのアヤシイ雰囲気・・
会場の誰もが目撃し、世界中に配信もされました。
そうして何もなかったかのように
2楽章へ・・となったわけですが、、
どうみてもオカシイこの行動。当時、話題沸騰でした。
嫌がらせ・・以外の何物でもなかったと思われます。
この典型的なドラマのような出来事・・・・・。
現実のあると、ビックリします。
このショパンコンクールの結果・・
もちろん、ブレハッチが一位。
そして二位はなしで、3位がドンヒョクとドンミン・・・
結果もアヤシイ結果となりました。