では、どうしたら一つ上の階層に行けるのでしょうか。
私は、これはスピードが関係しているのではないかと思うのです。
スピードというのは、スピードです。速度のことです。
どんな事もスピードを上げると神に近くなります。
「神に近くなる」というと非常に抽象的ですが、
わかり安くいうなら、「無心になる」ということです。
忘我の状態になる。
そして、個を超える瞬間がくる。
3色の色のついた円盤を高速で回すと白くなりますよね。
そのときは、三つの色を内包しつつ、一つ上の階層に入っている。
この時に大切なのはスピードです。
どんなことをするときにも、ある程度のスピードを保てると、
いつでもこの一つ上の階層に行くことができる。
初めはスピードを上げることだけに必死だと思いますが、
そのうちに、スピードを上げた状態で、
全体を見渡す余裕がでてくる。
その時、初めて、下層を見渡すことができる。
小さな個々をはっきり認識できるようになるのです。
野球の選手が、練習を積んでいくと、
ある時にボールが止まって見えるようになる、という話を聞いたことがあると思います。
これは、相当なボールのスピードに慣れた時に起る状態です。
音楽でもあります。
最初は、どうやったらこんなに早く弾けるようになるのだろう、
と思われるパッセージも、練習を積んでいくと、全てゆっくりにしか感じられない、
ゆっくりにしか聴こえない感じになります。
ですから、そのテンポの中で、細かい一音一音の微細な変化さえつけられるようになる。
だけども録音を録って聞くと、相当なテンポで弾いていたりします。
体感しているスピードが、
自分の速度そのものがあがっているがゆえに、
物理的な時間のスピードとは違ったものになっています。
その状態になっていくと、
自分の時間の流れ方全体が、
時計の流れ方とは全く違った感覚になってきます。
この時、確実にあなたは一つ上の階層に入っています。
私たちは、一日を色んなことに使っています。
自分は全く移動もせずに、家にいたりすることもあります。
テレビを見ていたり、読書をしていたり。
しかし、その間もあなたは実はものすごいスピードで移動しています。
地球は毎秒460メートルで自転しています。
さらに毎秒30キロで公転し、
さらに毎秒200キロで太陽系は移動しています。
遅いスピードの中で生きていると、
全体は決して見る事はできません。
あなたは、自分のことさえわからないかもしれません。
視点が高くなればなるほど、
スピードはあがり、
しかし自分のスピードがあがれば、あがるほど、
時間は止まって見えるのです。
飛行機の上からみた海が止まって見えるのと同じです。
その時は自分は確実に上の次元にいます。
ひとつ上の階層にいる。
全体がよく見えるようになっているのです。
このスピードを手にいれるには、
何かに没頭する必要があります。
ピアノを弾くとか、野球をやるとか、
炊事でも、掃除でも、
何でも良いと思うのですが、
ただ、音が止まって聴こえるようになるほどの練習が必要です。
没頭して神の時間を過ごす必要があると思います。
嫌だなとか、やりたくないなとか思っている時は、
決して神の時間は手に入らないので、
人生の全てが自分に用意された、
スピードへの挑戦だと思えば、
どんなことも、どんな仕事も、
自分に与えられた恩寵と思える気がします。
そして、もし、その練習の結果にスピードというものを手に入れたならば、
あなたは、自分の事も良くわかり、
他人のことも良くわかり、
人生というものが良くわかり、
人類の事もよくわかり、
太陽系の事もわかり、
銀河の事もわかるようになるでしょう。たぶん。笑