幸田露伴の「ねじくり博士」というのを読んだことがあるだろうか。
なにやら幸田露伴はあるとき、悟ったというかわかったというか、
要は受信したらしい。
それはすべてのものが螺旋を描いているという事なのだか、
ま、ただそれだけなのだが(え)、それは大変な興奮があったようで、
ひたすら、幸田先生はこの「ねじくり博士」の中でひたすらその興奮を書いている。
宇宙の大真理がこの螺旋で全てわかるという。
ちょっと意味不明なところがまたいい。
受信したときの新鮮さを、その興奮を呼びさますにはいい作品ではないだろうかと思う。
これだけ興奮するような宇宙の真理を受信した人はその後の発信はわりと容易なんだろうなと思う。
受信をしたら後は紐をほどいていくだけである。
受信しないで何かを発信しようとしても、必ずどこかで破たんする気がする。
無理があるのだ。
何かをしたいと思ったら、まずは受信することのほうが先だ。
受信の方法は、もちろんヒプノは良い。ヒプノはひたすら受信するツールだ。
ほかには散歩とかもいいし、旅行とかも良いかもしれない。
昔、よく曲を作っていたときがあった。
曲も家でじっとピアノの前に座ってても
あんまり良い曲は生まれない。
アイディアを生むには歩くはかなり良かった。
歩いてると、ぽんとひらめくものがあるのだ。
昨日はクリエイティブなお仕事をされているクライエント様と、そういう話に花が咲いた。
私たちは本来、人類のすべての記憶を内包している。
しかし、それを引きだしたり、受信したりするには、
私は、心の純潔さが必要だと思っている。
自分に正直であること、他人に誠実であること、
そうしたことが、心の表面を透明にする。
その透明感がなくては受信って難しいよね。