戦争というのは、
ある意味、性的欲求不満みたいなものと関係があるのだろうか。
死ぬということは、次に生まれるということで、
命を生み出すのは、死ぬ人がいるからだ。
もし死ぬ人がいなければ、命を生み出す理由もなく、
なので、だれも生殖をしない。
する必要がない。
必要もないし、性的興奮もないだろう。
故意に殺すということは、故意に生み出したい命があるということだ。
例えば、
ハーレムの雄ライオンに、
若い雄ライオンが挑戦状をたたきつけ、勝利すると、
若い雄ライオンは、ハーレムの子供ライオンを食い殺す。
前の雄ライオンの遺伝子は消すのだ。
それを見た雌ライオンは発情し、若い雄ライオンとの子供を産む。
故意に殺すということは、そういうことだ。
自分の遺伝子でこの世を構成したいという潜在的希求がその下に隠されている。
それは統合化とはかけ離れた希求だ。
何があってもすべてよし、という考え方からはとてもかけ離れている。
それは、とても偏って、ある部分だけに固執し、割れて、微細な一部に入り込む。
しかし、その微細な微細に入り込むと、きっとどこかで反転する。
この世のすべての人がある遺伝子の人だけで埋め尽くされるようなことがあったら、
もしそのようなことがあったら、おそらくそこで繁殖は止まるだろう。
誰も生殖しないし、誰も死なない。
死にようがない。なぜなら、全てが自分だからだ。
きっと我々はそのような世界から来たのだ。
だれもが、そのような世界から来たのだ。
なので、魂の奥底でそうした世界を望んでしまう。
多様性を認められないのは、
「全てが自分」という世界から来た我々にとって、
この地球の混沌さはあまりに慣れない。
そうして我々は子供を産まなくても、
生殖活動に夢中になる。
その結果、自分がこの世に繁殖するような、
そんな錯覚がそこにあるのだろう。
自分と違うものは死に絶え、
この世を自分と同じもので埋め尽くさねばならないというような、
なにか、そうしたプログラムの元で、
我々は戦争し、
性的に興奮しているのだろう。
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