登る前は、それは透明で見ることさえできない。

4~5年前に、突然自分の視点が変わったことを体験したことがある。

それは

デイズニーランドのマイケルジャクソンのキャプテンEOに乗った時の事だった。

それまでにも何度もキャプテンEOには乗ったことがあったし、

おそらく、その時は5回目か6回目くらいだったと思う。

その時はなぜか、

ふっと、作成者側の立場で、

このアトラクションを見ている自分がいたのだった。

ふぉーっと思った。

これを撮影しているマイケルの視点と、

この作品を作っている人達の視点。

それらがふーっと入ってきた。

今まではただただ、

作品を享受するばかりだった。

しかしその時は、

作品を作る側の視点でそれを見ている自分がいたのだ。

それは、自分がセラピストとして、

「自営の仕事」を始めたからだったと思う。

以前にキャプテンEOを見た時は、

私はピアノの講師だったり、

カルチャーセンターの講師だったりした。

教える仕事はしていたけれども、

キャプテンEOを作る側の意識というのは全くわからなかった。

すごく不思議。

20代の頃は、自作の曲を作って、ライブハウスで演奏したりもしてたのに、

創作して、人にみせる事はしてたのに、

それのも関わらず、

マイケルの視点は全くわからなかった。

それは、おそらく、何が違うかというと

「責任」・・・・だと思う。

責任っていうか、、、もうちょっと近い言葉は無いだろうかね。

ああ、そうそう!

「プロ意識」かも。

「プロ意識」という言葉が近いかもしれない。

この作品に沢山の人がお金を払うという感覚。

そしてそのことで、喜んでもらうということ。

たのしんでもらうということ。

何かを持って帰ってもらうということ。

でも、それもちょっと違う気もする。

なぜなら、それまでも、

ピアノの講師はしていたし、

お金を頂いていたし、

プロだったし、

ライブハウスでライブやるときだって、

お客さんはお金を払ってくれていた。

でも、それでは何かが違って、

マイケルのことはわからなかった。

たぶん、「自分の名前で、沢山の人に見てもらう」

「自分の名前で、沢山の人がお金を払ってくれる」

ここが入ってないからわからなかったのだと思う。

自営業も、本当に階層がある。

階層というものがある。

階層は、自分で階段を登った後にしか、

わからない。

私はわからなかった。

登る前は、それは透明で見ることさえできない。

今は、なんとなく、どの人がその階段を上った人なのか、

これからの人なのかが、わかるようになった。

でも、きっと私はまだまだ登ってない階段があるだろう。

それは今は、見ることさえできない。

でも、いつか、

みるにちがいない。

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