私はここ最近は、ずっとセラピストの養成講座に力を入れてきた。
意識研のヒプノスクールは、
基本が傾聴カウンセリングだ。
相手の言葉をねじ曲げない。セラピストの勝手な思考でねじ曲げない。
しかし、それだけでは、小さな思考、
小さな視点から抜け出せない事があるのも事実。
ここ数年は、悩んでいる人が、小さな視点から、
より大きな視点にしていくことにも力を入れている。
セラピストを養成する中で、とても声を大にしていいいたいことは、
相手に自分が何か影響を及ぼそうとする姿勢を捨てることだ!
相手に、自分が何か影響を及ぼそうとする姿勢を捨てること。
私は、ヒーリングやリーディングが好きじゃない。
なぜなら、相手に自分の影響を及ぼそうとする姿勢が、
随所に垣間見れるからだ。
昔、私がある講座をしていたら、そこにたまたまヒーラーと名乗る人がいて、
講座に参加している人が、ビジョンに入っている時に、
とつぜん、勝手に、ある受講生さんに向けてヒーリングを始めたことがあった。
場の雰囲気もあるし、
誘導瞑想中だったので、私も注意などはできず、
放っておいた。
そのヒーラー曰く、「その受講生さんの状態を良くしたい」と思ったのだそうだ。
そのヒーリングが始まったと同時に、
その受講生さんは嗚咽に近いくらいの勢いで泣き出した。
誘導瞑想が終わってその受講生さんが言った。
「わたし、エンパスだと思うのですが、
瞑想中に突然、外から誰かの悲しみがやってきて、
それで号泣しました。」
私は、心の中で思った。
「それは、勝手にヒーリングした奴の悲しみだな。」と。
私はその勝手にヒーリングした人のインナーチャイルドが、
とても傷ついているのを知っていた。
(セッションしたことがあったので)
だけれども、その場の全体の空気もあるし、
その時にそのヒーラーをとがめるわけにも行かず、
終わってから「勝手に誰かにヒーリングするとかやめてください。」と言った。
そのヒーラーは言った。
「私は天と繋がって、そのエネルギーを下ろしているだけなので、
私自身のエネルギーは相手に入りません。」
何が本当かわからない。
ヒーラーが言ってることが本当かどうか、どこにも証拠はない。
クライエントが暗闇にいても、それも愛だ。
光に導かなければいけない理由はない。
光に導けば、闇は酷なる。
セラピストがするべきことは、
その人自身がいる、そのままに、
相手の力を信じ、
勝手なセラピーをしないことなのだ。
そして、読者の皆様によくわかって欲しいと思うのは、
人の性質についてだ。
人は、理解できないもの、不思議なものには、支配されやすい。
そういう傾向がある。
後ろに幽霊がいる、などと言われると、
目に見えないがゆえに、妄想が膨らみ、
その妄想に支配されてしまう。
人は空想するものに一番影響を受ける、という性質があるからだ。
その性質を利用して、スピ的セラピーが行われているのも事実だ。
だから、目に見えないものを、指摘してきたり、
言ってくる人には充分に注意が必要だ。
根拠のないものには、充分に注意が必要なのだ。
リーディングに愛がなければ、
簡単に自分の軸を失い、
簡単に支配されてしまう。
スピリチュアルが危険な面は、その点なのだ。
スピリチュアルを目指す人は、ぜひ、
コンテンツに根拠があること、
自分の軸や、クライエントの軸を奪わないものであること、
そこに注目して欲しいと思う。